先週の火曜日の夕方、お風呂上がりの息子の背中に、ポツンと赤い発疹を一つ見つけました。虫刺されかな、とその時は軽く考えていたのですが、翌朝になるとその数は一気に増え、お腹や顔にも広がっていました。そのうちのいくつかは、中心に水滴のような小さな水ぶくれを持っていて、直感的に「これは水疱瘡だ」と思いました。慌てて近所の小児科に電話をし、他の患者さんとの接触を避けるため、指定された時間に別室で診察を受けました。医師の診断はやはり水疱瘡。すぐに二種類の薬が処方されました。一つは、ウイルスの増殖を抑えるという「アシクロビル」という成分の甘いシロップ。これを一日四回、五日間飲み切るように言われました。発症から二十四時間以内の受診だったため、先生からは「早く飲み始めれば、ひどくならずに済む可能性が高いですよ」と励まされました。もう一つは、かゆみを抑えるための塗り薬で、非ステロイド系のクリームでした。こちらはかゆそうなところに塗ってあげてください、とのこと。家に帰ってからが、本当の戦いの始まりでした。シロップは甘くて嫌がらずに飲んでくれましたが、問題はやはり「かゆみ」。夜中になると体温が上がるせいか、特にかゆみが強くなるようで、寝ながら体をかきむしろうとします。そのたびに目を覚まし、冷たいタオルで体を拭いてあげたり、処方されたクリームを優しく塗ったりしました。爪は短く切り、肌触りの良い木綿のパジャマに着替えさせ、少しでも快適に過ごせるように工夫しました。薬のおかげか、新しい発疹が出るピークは二日ほどで過ぎ、三日目には水疱が乾き始めました。五日間のシロップを飲み終える頃には、ほとんどの発疹がかさぶたになり、息子の元気も戻ってきました。薬の力と、根気強いケアの両方が大切だと痛感した一週間でした。