私は三十代のITエンジニアで、一日の大半をデスクの前で過ごす生活をしています。ここ一年ほど、夕方になると足、特にふくらはぎから足首にかけてがパンパンにむくむのが悩みでした。最初は「座りっぱなしだから仕方ない」と、着圧ソックスを履いたり、たまに足をマッサージしたりする程度でごまかしていました。しかし、ある時から朝起きてもむくみが完全に引かなくなり、靴を履くのが窮屈に感じる日が増えてきました。さらに、階段を上ると以前より息が切れるような気もしてきて、漠然とした不安が募っていきました。インターネットで「足のむくみ」と検索すると、心臓や腎臓の病気の可能性といった怖い言葉が並んでいます。これは一度きちんと診てもらった方がいい。そう決意したものの、次にぶつかったのが「何科に行けばいいのか」という壁でした。循環器内科?腎臓内科?それとも整形外科?専門科の名前は色々出てきますが、自分の症状がどれに当てはまるのか、素人には判断がつきません。下手に専門外の科に行って、また別の病院を紹介されるのも手間だと感じました。そこで私が選んだのは、会社の近くにある、評判の良い「内科」クリニックでした。内科なら、まずは全身の状態を総合的に診てくれるはず。そして、必要があれば適切な専門科を紹介してくれるだろうと考えたのです。クリニックでは、問診で生活習慣や自覚症状を詳しく聞かれ、血圧測定、聴診、そして血液検査と尿検査を行いました。数日後に出た検査結果では、幸いにも心臓や腎臓、肝臓の機能に大きな異常は見つかりませんでした。医師からは、長時間の座位姿勢による血行不良が主な原因だろうとの診断を受け、定期的に立ち上がってストレッチをすること、塩分を控えること、そして適度な運動を心がけるよう具体的なアドバイスをもらいました。あの時、専門科で悩む前にまず内科を受診したことで、重篤な病気の可能性を否定できて安心し、生活改善への的確な指導も受けられました。私にとっては最善の選択だったと感じています。